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CTIを導入した森下仁丹のコールセンター
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| 多様化した消費者ニーズの中からいかに顧客を捕まえ、そして捕まえた顧客を逃がさないか――。今求められているのは、時代のニーズにマッチした効率の良い営業活動だ。森下仁丹では、CTIを導入したコールセンターを開設することで、定期契約の顧客を7000人から3万人と4倍以上に増やした。
1893年創業の総合保健薬の老舗が、先進のCTIを販売戦略のツールとして有効活用。データベース・マーケティングとコールセンターを組み合わせたダイレクト・マーケティング・システムを構築することで、顧客との双方向のコミュニケーションに成功している。CTIを導入して約1年。その運用ノウハウはCTI導入を検討中の企業にとって参考になりそうだ。
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森下仁丹株式会社
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| 代表取締役社長 |
岡崎康雄 |
| 本社 |
大阪市中央区
玉造1-1-30 |
| 創業 |
1893年(明治26年)
2月11日 |
| 資本金 |
6億円
(1998年12月現在) |
| 医薬品、医薬部外品、医療用品ならびに食品等の製造及び販売 |
URL:
http://www.jintan.co.jp/ |
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| 創業以来「健康の維持増進」を使命に企業活動を行ってきた森下仁丹。5年前の1993年に創業100周年を迎えるに当たって「総合保健産業を目指す」という企業コンセプトを再確認している。「健康というのは病気と元気の間の状態であり、健康といっても病気に近い低いレベルの健康もある。そこで、当社が健康のレベルを上げるお手伝いをしよう、いわばみなさんの健康のパートナーをめざそうというわけです」と、同社取締役社長室長兼総務部長の高田真一氏は語る。
「人間には自己免疫機能という自然治癒力が備わっています。この免疫機能を高めるにはお腹を健康に保つこと。そういった意味で、当社が提供できる商品は何かと考えたときに、腸内の善玉菌であるビフィズス菌だということになったのです」。
最近の健康ブームとあいまってビフィズス菌という言葉をよく耳にするが、実は酸と空気と熱に弱いという弱点がある。普通、生きているビフィズス菌は胃酸にやられて死んでしまうので、肝心の腸で活動できない。そこで生きた菌を腸まで到達させるために、独自の技術で生きたビフィズス菌をカプセル内に閉じ込めることに成功し製品化したのが森下仁丹だ。カプセルの大きさは直径約1ミリ。これと菌を活性化させるオリゴ糖を組み合わせた「ビフィズス菌」(ビフィーナ10)を保健食品として発売することになった。
「このビフィズス菌を発売するに当たって、既存のルートを使わずにダイレクト販売しようということになりました」(高田氏)。そこで販売戦略として、まず3日間の無料サンプルをテレビや新聞の広告を利用して一般消費者に配布。サンプルの申し込みは、ハガキやFaxで受け付けた。
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森下仁丹株式会社
取締役社長室長
兼総務部長
高田真一氏 |
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| こうして同社の通信販売がスタート。その後フリーダイヤルを導入し電話での商品説明や質問に答えるコールセンターも開設したが、ハガキやFaxなどの紙に書かれている情報だけでは、顧客一人一人の情報をつかみにくいという問題に突き当った。
「双方向のコミュニケーションを取りながらお客様の状況に応じたサービスをしていきたい。そのためにテレフォン・マーケティングを活用したいと考えるようなりました」(高田氏)。今から2年前のことだ。テレフォン・マーケティングに役立つツールを探していたところ、専門家のアドバイスがあり、同センターにCTIを導入することになる。そこで選択したのが富士通の@CRMVISIONだった。
「当時、通信販売会社として使えるCTIの技術を持っていたのは、国内では富士通さんだけだったと思います。しかも、当社はホストコンピュータでは古くからの富士通ユーザーでもあり、CTI導入前のコールセンターを開設したときにもデータベース・システムは富士通さんにお願いしましたから、当然の成り行きでした」(高田氏)。
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| 同社がコールセンターにCTIを導入したのは、97年10月。まず、無料サンプル配布をテレビや新聞で広告し、その応募者から初回受付のインバウンドで情報を聞き、顧客カルテを作成する。その後の対応はこの作成された顧客カルテを見て行なわれるが、この時に入力されたデータが見込み客としてデータベースに蓄積される。
次にその顧客データをもとにアウトバウンドで商品を売り込むという営業活動をする。商品説明だけではなく、お腹の悩みや質問にも答える。それにはF.A.Q.(Frequently Asked Question=頻繁に出てくる質問に対して回答が用意されている)の画面展開によって顧客からの質問に迅速かつ的確な対応が可能となっている。
「こちらからお客さまに情報を発信するアウトバウンドではCTIが最も効果を発揮しました」と高田氏は導入効果を語る。というのも、セグメント分析(顧客をある条件で抽出すること)で購入した商品がなくなるタイミングを見計らって、アウトバウンドして継続的な注文をうかがうことができるからだ。
こうした定期的な顧客はCTI導入当時、約7000人だったのが1年後には1万5000人と2倍に増えた。そして、現在では約3万人に増えている。
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【顧客データベースとの連携で効率的なアウトバウンドを実現】

【森下仁丹のコールセンターのシステム構成】
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| しかし、導入当初からセンターの運営が順調だったわけではない。導入直後「コールセンターの対応が急に冷たくなった」というクレームが日に2〜3回かかってきた。「ということは、そう感じた顧客は少なくともその100倍はいるはず」。さっそく原因を究明したところ、開設当時は標準語で応対するように指導したことと、スクリプトに頼りすぎたこともあってオペレータの応対が形式的になってしまっていたことがわかった。そこで、オペレータには企業理念を理解してもらい、お客様の質問には相手の立場に立って自分の言葉で親身に答えるように指導し直した。
また女性だけの職場だから、管理職であるスーパーバイザーとオペレータの対立が起った。そこで管理は最小限にし、オペレータにそれなりの責任を持たせるということで解決した。
同社では、2000年2月から顧客の購買履歴などを管理・分析するデータ・ウエアハウス(DWH)の利用を開始している。コールセンター用システムのデータベース(DB)に蓄積された約100万人分の顧客情報を、DWH用DBに転送し、オンライン分析処理(OLAP)ツールで分析。このDWH用DBとOLAPツールに富士通の「Symfo WARE Navigator」が採用されている。これにより、従来、購入した健康食品を顧客が使い終わる頃を見計らってアウトバウンドしてきたが、今後は潜在顧客も含めてアウトバウンドを行うことが可能となった。
今後の課題について、2つあると高田氏。「ひとつは、特にテレビCMの後は、インバウンドが集中して取りこぼしが出ます。その取りこぼしをできるだけ少なくすることと、セグメント分析の精度を高め、アウトバウンドした顧客のほぼ100%に購入していただけるような、ピンポイントのアウトバウンドをしたい」。
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