富士通のCTIを導入した東京サービスセンターを1999年4月に開設、5月には大阪サービスセンターをオープンして、東京と大阪のサービスセンターを結ぶシステムを稼働。さらに、9月には、アウトバウンドを統合させた大規模な統合コールセンターを全面稼働させた。遠隔地のコールセンター同士で情報の共有を可能にしたのは、おそらくこのシステムが初めて。お客様からの電話に「いつでもつながる。お待たせしない」姿勢を貫いている。
このような動きを受けて、明治生命では、1993年から本格的にお客様とのチャネルを広げる取り組みがなされてきた。「当時から、アウトバウンドとインバウンドの両方を統合することで、業務の効率化に加え、電話というダイレクトチャネルを活用した顧客サービスとマーケティングの強化を目指していました」と、明治生命保険情報システム部次長のは、同社のシステム構築の狙いを語る。これを実現する東京サービスセンターが1999年4月に開設され、5月には大阪サービスセンターがオープン。東京と大阪のサービスセンターがシステムで結ばれた。さらに、9月には、アウトバウンドを統合させた大規模な統合コールセンターのシステムが完成、全面稼働を開始している。
「新しいシステムで、サービスセンターの効率的な運営が可能になりました」と、同社情報システム部係長の中村徹幸氏は新システムのメリットを挙げる。
東京サービスセンターでは、サービスレップの全席でインバウンドとアウトバウンドの双方に対応が可能だ。このため、インバウンド・アウトバウンドの繁忙に応じて、限られた席を有効に無駄なく利用することができる。また、ワンストップサービスを実現したのも大きな特長だ。たとえば、お礼の電話などのアウトバウンドを行っているときに、住所変更依頼やクレームなどインバウンドに係わることが発生した場合は、その電話のままインバウンドのサービスレップに転送できる。顧客との接触履歴も共有しているので、アウトバウンドの際にインバウンドの受付履歴を確認することも可能となり、お客様へのスピーディかつ正確な応対を実現している。
サービスセンターのサービスレップの席数は現在、東京が110、大阪が20で、スタート時の倍近くに増えている。利用者にとっては、東京にいても大阪にいても、最大100人近くのサービスレップが対応してくれることになる。
同社の保険契約者数は600万人強にものぼるため、コール数は1日1000〜1200コールと多い。今後、介護保険や401kの導入の動きでさらに電話が増えるようなら、必要に応じて席数も増やせるように、あらかじめ、システムが設計されている。
システムは、CTIのインフラに富士通のCTIアプリケーションのパッケージ「RETAILMATE」を載せてカスタマイズした。機能ごとにRETAILMATEサーバーを増やすことで拡張性を確保。機能追加のリクエストにも柔軟に対応できる。また、CTIシステムをホストコンピュータに連携させて、顧客情報や契約内容をサービスレップがオンラインで参照できるようになっている。
「お客様から電話がかると、サービスレップの画面にはまず、ナンバーディスプレイで通知されたお客様の電話番号と、お名前、生年月日が表示されます」と、中村氏は説明する。相談内容によってお客様の契約内容を確認したければ、その時点でホストコンピュータにアクセスし、顧客データベースに情報を取りに行く。必要以上にホストに負荷をかけない工夫がされている。
「サービスレップは、画面で顧客情報と通話履歴を確認しながら効率よく応対できます。東京でも大阪でも同じ情報を使用するので、お客様には電話がつながった場所やサービスレップに関係なく一定品質のサービスを受けていただけます」と、も自信を見せる。
電話の内容は、確定申告の時期には税務関係の質問が多くなるなど、コンサルティングの要素が強い。明治生命では、サービスセンターに税理士の資格を持つ社員を常駐させたり、定年退職者を保険のスペシャリストとして再雇用したりして、どんな質問にも答えられる体制を作っている。
明治生命では、明治生命カードの発行によって、カードを利用したサービスを強化中だ。また、インターネットやiモードへの対応を進め、お客様への便宜を図っている。「今後も、サービス充実のためにCTIを最大限活用します」(御代川氏)と、創業120年になろうとする老舗は今日も意欲的だ。