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受注センターの構築により、業務効率化と顧客満足の向上を両立
株式会社モロオ様 導入事例
医薬品卸売業界で北海道内第3位のモロオ様は、業界に先駆けて、各種業務のIT化に取り組んできた企業です。同社のIT理念は「より正確により速く製品を届ける」、「得意先の要望に迅速に応える」、さらには「最新ITを活用したビジネスモデルの変革」です。そしてそれが同社のIT化の歴史でもあったのです。同社はメインフレーム時代から富士通を採用してきた経緯がありますが、新たに構築した受注センターシステムにおいても、パートナーに選んだのはコールセンター構築に豊富な実績を持つ富士通のCRMソリューションでした。
[ 2004年8月10日掲載 ]
受注機能をセンターに一元化し、顧客サービスアップと効率アップ
モロオ様では1960年代にコンピュータ導入以来、1980年には全社オンライン化、さらに1996年にはC/Sシステムへの移行、2002年には受注センターシステムの導入と、時代に応じたコンピュータ化・IT化を図っています。今回、受注センターシステムを導入した主な目的は、受注業務を一元化し、お客様へのサービス向上と急務となっている受・発注業務のローコストオペレーションを実現することにあります。2002年以前、同社では得意先からの受注は道内を中心とした17営業拠点で対応し、各営業拠点と最寄りの配送センターが連携して、道内全域の病院や一般薬局に商品を即日配送するという物流体制を取っていました。商品の受注から配送にいたる一連のオペレーションは、各営業所で担当者が電話受注し、伝票記入・処理を行い、配送手配までまかなうというもの。そしてこれらは担当者が個別に行うことが基本となっていましたが、このフローを効率化するため、受注センターシステムの構築に踏み切りました。
受・発注業務全体で約20%省力化、同時に電話受注を大幅に時間短縮

林 詔幸氏
株式会社モロオ 物流情報システム本部 情報システムグループ マネージャー

尾崎 徹氏
株式会社モロオ 物流情報システム本部 物流システムグループ マネージャー
受注センターが新設されたのは、同社が札幌市に擁する業務推進センター内。パートナー選定にあたっては、オープン化・マルチベンダー化環境の中でベストなフロントシステムを構築することを選定条件としました。そしてソリューションベンダー数社を検討した結果、信頼できる技術力とコンタクトセンター構築に豊富な実績を持つ富士通が選ばれたのです。
システム構築にあたっては、コンタクトセンター構築パッケージ「PERFECTRELATION」を採用。主要機能はフル活用しながら、営業拠点との連携やWeb連携には独自機能を付加し、ホストの顧客DBや在庫データをリアルタイムに参照しながらの受・発注業務を可能とし、これにより全体の業務効率をアップさせることに成功しました。具体的には受・発注業務全体で約20%の省力化を達成し、また電話受注~伝票記入・処理~配送手配にかかっていた時間は、1件あたり約56%の大幅なスピード化を実現しました。
受注センター新設の狙いについて、同社物流情報システム本部情報システムグループマネージャー 林 詔幸氏は「得意先へのサービスをよりハイレベルで提供すること」にあると語ります。すなわち、在庫状況の即時把握、注文処理のスピードアップ、さらにはオペレーター業務の標準化などによって生まれる顧客満足の提供が、もっとも重要な課題の一つに掲げられていました。
CTIの登場は絶好の変革チャンス

飛弾 利成氏
株式会社モロオ コールセンター マネージャー(スーパーバイザー)
受注センターを導入する以前は、欠品については一度受注処理を完了した時点でなければ在庫の確認がとれなかったため、欠品があった場合は再度同じ得意先へ連絡をとる必要がありました。しかし、こうした二度手間が改善され、商品の注文が一回の電話で済むようになった点は、ユーザーにとっての大きな利点であり、同社に対する高い評価につながっています。また、病院からの注文には各病院独自の細かな要望があり、従来は個々の担当者がそうした要望を把握していましたが、これをDBとしてナレッジ化し共有することで、すべてのオペレータがどの得意先からの電話にも対応できるようになり、さらにはオペレーター社員のパート化が可能になりました。
システム構築にあたり苦労したのもやはりこの点でした。同コールセンターのマネージャー 飛弾利成氏は、「各病院からの個別の要望をすべて洗い出すと、延べ3,000件にものぼりました。これを32パターンに分類(現在34パターン)してDB化し、あらゆる例外処理に対応可能なシステムをつくり上げました」と語ります。ビジネスモデルの変革を大きな課題と捉えていたモロオ様にとって、CTIの登場はまさに絶好の変革チャンスでした。
自社にとっての「効率化」はお客様にとってもメリット
実際のオペレーション手順を説明すると次のようになります。まず注文の電話が入るとナンバーディスプレイとCTI機能により、注文履歴などの顧客情報が即時にオペレーター端末に表示されます。オペレーターはその場で注文を聞きながら必要項目を入力し、納期の伝達まで行います。欠品などがなければそのままピッキングリストへ出力され、配送センターから商品が配送されます。欠品があった場合はメーカーや他の営業所からのスピーディな商品手配が行われるといった手順です。
2002年2月からスタートした受注センターは、当初、月間5.5万件の受注コール・Faxおよび22万行(アイテム)を処理していました。2004年6月現在、その数字は受注コール・Faxが6万件強と25万行の処理量に増加。これに対し受注オペレーター、発注業務まで行う2次オペレーター、スーパーバイザーの合計約50名規模で注文に対応しています。受注件数の増加要因について同社は、最初に注文の電話をする「ファーストコンタクトの注文先」として定着した結果であると分析しています。注文時に在庫確認ができる便利さは、このような顧客獲得のプラス要素にもなっています。
今後のテーマは完全オンライン受発注システム化とコンタクトセンター化
直近の課題については、完全に自動化できていない「Fax受注」に関して、FAXのフォームをPCモニターに表示するなどしてDBとの連動を図り、全社的な目標である完全オンライン受発注システム(EOS: Electric Ordering System)化に向けていっそう整備をすすめることです。さらに長期的な視点で見た場合の課題については、「業務効率化に向けたIT投資はそろそろ限界で、これからは営業支援を目的としたコンピュータ利用が経営課題になってくるはずです」と林氏は語ります。
従来のような「効率化」のためのシステム構築は、投資効果が目に見えやすく、導入の動機付けになりやすかった一方、営業支援などの数字に表しにくい部分のIT化は、導入に踏み切るための経営層の理解が得にくいのでないかとの指摘です。
モロオ様ではこうした点を踏まえ、次なるビジネスモデル構築に向けた提案を富士通に期待されています。最後に林氏は、同センターの今後の役割として、「医薬品情報の提供や各種の問い合わせに対応する、ユーザーとのコンタクトセンター的役割がクローズアップされていくと思います」と、今後の展望を語られました。
モロオ様システム概要図

【株式会社モロオ様 会社概要】
| 所在地 | 札幌市中央区北 |
|---|---|
| 設立 | 1917年4月 |
| 資本金 | 8億円 |
| ホームページ | 株式会社モロオ ホームページ |
【ご紹介した製品】
コンタクトセンター構築パッケージ「PERFECTRELATIONシリーズ」
中小規模向けコンタクトセンター構築支援システムです。
本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。


